2026年5月6日
導入
「Gitって難しそう…」「黒い画面にコマンドを打つのは怖い…」と思っていませんか?
実は、VS Codeを使えばGitの操作はすべて画面上のボタンクリックでできます。コマンドを1つも覚える必要はありません。
この記事では、VS CodeのGUI(画面操作)だけでGitを使う方法を解説します。リポジトリの作成からGitHubへのプッシュまで、ステップバイステップで進めます。VS Codeをインストール済みなら、すぐに始められます。
Gitとは?なぜ必要?
Git(ギット) とは、ファイルの変更履歴を記録・管理するツールです。これをバージョン管理と呼びます。
ゲームに例えると、Gitは「セーブポイント」を作る仕組みです。
- セーブポイントを作れば、いつでもその時点に戻れる
- 複数のセーブデータを残せる
- 「いつ」「何を」変えたかが記録される
プログラミングでは、コードを書き進めるうちに「さっきの状態に戻したい」と思うことがよくあります。Gitがあれば、過去の好きな時点に戻れます。まさに「タイムマシン」です。
事前準備
Gitがインストールされているか確認する
- VS Codeを開きます
- 上部メニューの「ターミナル」→「新しいターミナル」をクリックします
- 表示されたターミナルに
git --versionと入力してEnterを押します - 「git version 2.xx.x」のように表示されればOKです
表示されない場合は、Git公式サイト(https://git-scm.com/)からインストールしてください。
ユーザー名とメールアドレスを設定する
Gitを初めて使うときは、名前とメールアドレスの登録が必要です。ターミナルに以下を1行ずつ入力します。
git config --global user.name "自分の名前"
git config --global user.email "自分のメールアドレス" この設定は最初の1回だけです。以降はすべてGUI操作で進めます。VS Codeの基本セットアップと一緒に済ませておきましょう。
基本操作1: リポジトリの作成
リポジトリ(repository) とは、Gitが変更履歴を保存する「倉庫」のことです。プロジェクトごとに1つ作ります。
手順
- VS Codeで「ファイル」→「フォルダーを開く」をクリックします
- Gitで管理したいプロジェクトフォルダを選びます
- 左側のサイドバーにある「ソース管理」アイコン(枝分かれした線のマーク)をクリックします
- 「リポジトリを初期化」ボタンが表示されるので、クリックします
これでリポジトリが作成されました。フォルダ内に .git という隠しフォルダが作られ、ここに変更履歴が保存されていきます。Gitの基本用語も確認しておくと理解が深まります。
基本操作2: 変更をコミットする
コミット(commit) とは、現在の状態を「セーブポイント」として記録する操作です。Gitで最も重要な操作です。
手順
- ソース管理タブを開きます(左サイドバーの枝分かれアイコン)
- 「変更」の一覧に、変更されたファイルが表示されています
- 記録したいファイルの横にある「+」ボタンをクリックします。これをステージングと言います。「セーブ対象に選ぶ」操作です
- すべてのファイルをまとめてステージングしたい場合は、「変更」の横にある「+」ボタンをクリックします
- 上部のテキストボックスにコミットメッセージを入力します。「何を変えたか」を短く書きます(例:「トップページを作成」)
- 「✓」(チェックマーク)ボタンをクリックします
これでコミット完了です。セーブポイントが1つ作られました。
コミットメッセージのコツ
- 「何をしたか」がわかるように書く
- 例:「ヘッダーのデザインを変更」「お問い合わせフォームを追加」
- 「更新」「修正」だけでは後から見てわかりません
ファイルを変更するたびにコミットする習慣をつけましょう。こまめにセーブポイントを作るのがGitの基本です。
基本操作3: 変更履歴を見る
タイムラインビュー
- 履歴を見たいファイルをエディタで開きます
- 左下の「タイムライン」パネルを確認します(表示されていない場合は「表示」→「タイムライン」で表示)
- コミットの一覧が時系列で表示されます
- 任意のコミットをクリックすると、その時点での変更内容が表示されます
差分(さぶん)表示の見方
差分表示では、変更前と変更後が左右に並んで表示されます。
- 赤色の行:削除された行
- 緑色の行:追加された行
「前回のセーブポイントから何が変わったか」が一目でわかります。これがGitの「タイムマシン」機能です。
基本操作4: GitHubにプッシュする
GitHub(ギットハブ) は、Gitのリポジトリをインターネット上に保存できるサービスです。プッシュ(push) とは、ローカル(自分のPC)の変更をGitHubに送る操作です。
手順
- ソース管理タブを開きます
- 上部の「...」メニューをクリックし、「リモートの追加」を探します。または、VS Codeが「ブランチの発行」ボタンを表示している場合はそれをクリックします
- 「GitHubに発行」を選択します
- GitHubアカウントへのサインインを求められたら、画面の指示に従ってサインインします
- リポジトリ名を確認し、「公開(Public)」か「非公開(Private)」を選びます
- 「OK」をクリックすると、コードがGitHubにアップロードされます
以降は、新しいコミットを作ったあとにソース管理タブの「同期」ボタンを押すだけでGitHubに反映されます。
GitHubにコードを置けば、GitHub Pagesでサイトを公開したり、デプロイの設定をしたりできます。
よくある質問3つ
Q1: コミットとセーブ(保存)の違いは?
ファイルの「保存」(Ctrl+S)は、ファイルの内容を上書きするだけです。前の状態には戻れません。
「コミット」は、その時点の状態を履歴として記録します。何回でも過去の状態に戻れます。
つまり、保存は「上書き」、コミットは「セーブポイント作成」です。両方を使い分けましょう。
Q2: 間違えてコミットしたらどうする?
VS Codeのソース管理タブで、直前のコミットを取り消せます。
- ソース管理タブの「...」メニューをクリックします
- 「コミット」→「前回のコミットを元に戻す」を選びます
これで直前のコミットが取り消され、変更がステージング状態に戻ります。ファイルの内容は消えないので安心してください。
Q3: .gitignoreって何?
.gitignore(ギットイグノア) は、Gitに「このファイルは無視してね」と伝えるためのファイルです。
たとえば、パスワードが書かれたファイルや、自動生成される一時ファイルはGitに記録したくありません。.gitignore ファイルにファイル名を書いておけば、Gitの管理対象から除外されます。
プロジェクトのルートフォルダに .gitignore というファイルを作り、無視したいファイル名を1行ずつ書きます。
まとめ
- ✅ Gitはファイルの変更履歴を管理する「セーブポイント」の仕組み
- ✅ VS Codeのソース管理タブからすべて操作できる
- ✅ リポジトリ初期化 → ステージング → コミットが基本の流れ
- ✅ コミットメッセージは「何をしたか」を短く書く
- ✅ 「ブランチの発行」でGitHubにプッシュできる
- ✅ タイムラインビューで変更履歴を確認できる
コマンドを覚えなくても、Gitは使えます。まずはGUI操作に慣れましょう。
🎯 次のステップへ進もう!
Gitの基本操作ができるようになったら、次のステップに進みましょう。
- GitHub Pagesでサイトを公開しよう — 作ったWebサイトを世界に公開する方法
- VS Codeのインストール方法 — まだの友達にはこちらを教えよう
- VS Codeの基本セットアップ — 他の便利な設定もチェック